GIMER-STICK

エポキシのブログ

接着のはなし

ルアーの接着

エポキシを使った接着のはなし。

どうやったら上手に接着できるのか。

表面処理は、物と物を接着する場合だけでなく、塗装の場合も同様です。

●接着しやすい表面にする

接着しやすい表面にすることを「表面処理」といいます。
研磨や脱脂も表面処理のひとつです。

- 木材 -
研磨します。研磨かすを取り除きます。
オークなど導管が大きくて接着剤を吸収しやすいものは目止めをした方がよいでしょう。
接着剤を塗って十分に吸収させてから接合するとよいでしょう。
チークなどは油分が多いため接着しにくい木材です。研磨してアルコールやラッカーシンナーなどの有機溶剤でよく拭きます。完全に乾いてから接着します。 松などのヤニ分が多い木材も同様にします。

- 金属 -
通常は研磨、さびを落とす、脱脂(シンナーやアルコールで拭く)ことでよいでしょう。
金属は表面保護や防錆のためにグリスや防錆剤が塗られていることが多いです。脱脂する場合は何回か拭くのが確実です。そのとき同じウエスで何回も拭いても汚れは完全には取れません。ウエスには油が付いているからです。きれいなウエスに変えて拭きましょう。
アルミニウムやその合金は、酸に浸漬して表面に酸化被膜を作るとよく接着します。また、専用プライマーを塗布すると接着力を高めることができます。

- プラスチック -
ポリカーボネイト、メラミン、エポキシ、ポリエステル、ポリアセタール、ポリスチレン、ABS、PVC、アクリル、PETEなどは脱脂と研磨することで接着ができます。
ポリエチレンやポリプロピレンは接着の難しい素材です。しかし、適切な表面処理をおこなうことでかなり強い接着が可能になります。
もっとも手軽で家庭でもできるのはガス炎による火炎処理です。
市販のガストーチで十分です。ホームセンターで簡単に手に入ります。
最初にサンドペーパーで軽く研磨してからガスの炎を当ててやります。プラスチックを溶かさないように素早く動かします。
きちんと処理できたか確かめたい場合は、水を落としてみます。
処理されてないところでは水ははじかれて玉になるでしょう。きちんと処理されていれば水ははじかれず表面に広がります。要するに火炎処理とは「濡れ性」をよくするということなのです。
火炎処理はネット上では動画もたくさんあります。
実際に見てみると分かりやすいでしょう。

ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコン、フッ素樹脂などは特に接着しにくいのもです。
さきほどの火炎処理以外にも、熱風、酸処理、コロナ放電、プラズマ処理、紫外線などの処理法もあります。
また専用のプライマー(下塗り剤)を使用して接着力を高めることもできます。

システムスリーの動画でも火炎処理を行なってる場面があります。

●エポキシ接着剤の扱い

2液型のエポキシ接着剤は主剤と硬化剤の混合比が決まっています。
混合比はできるだけ正確に測ること。混合比が正確でないと正常に硬化しません。
目分量ではなく目盛付カップやはかりを使って正確に測りましょう。

十分に混合すること。混合が不十分だと正常に硬化しません。
混合容器の縁についた接着剤もしごき落として混ぜます。混合へらに付いた接着剤もしごき落として混ぜます。
どこを取っても均一な状態になるのがベストです。
特に注意するのは混合量がごく小さい場合です。爪楊枝の先に付けた程度のごく少量の接着剤は混合が難しいです。混ぜたつもりでもよく混じってないことがあります。

あまり強く圧締してはいけません。特に平らなもの同士の場合ですが、接着面を強く押さえつけると接着剤が絞り出されてしまって接着力が弱くなります。
エポキシ系接着剤は強く押さえつける必要はありません。