GIMER-STICK

エポキシのブログ

黄変

黄変(おうへん)のはなし。
塗料のはなしで黄変といえば、塗膜の色が黄色みを帯びてくることをいいます。
原因は主にビヒクル(注1)の組成によるものです。黄変を起こす要因としては主に直射日光(紫外線)があります。
塗料によっては、紫外線のほかにも、低温、高湿度、暗所などが黄変の要因になることがあります。

エポキシの場合、主に紫外線によって黄変が起こります。
基本的にエポキシは全て例外なく黄変を起こすと考えて間違いありません。もちろん程度には差がありますが。
紫外線によるエポキシの黄変を止めることは基本的にはできません。
ただ、黄変を起こしにくくすることはできます。エポキシの黄変の原因は主に紫外線なので、紫外線がエポキシに当らないようにすればよいのです。

黄変

ひとつは紫外線を通さない不透明の塗料を上塗りする方法があります。これは下地を隠してしまいます。(図1)
下地が見えなくなるので黄変しても関係ないといえばないのですが、エポキシの上をカバーすることで劣化を防ぐことができます。

下地を隠したくない場合は紫外線吸収剤を含んだクリヤー塗料を上塗りします。(図2)
例えば、木製のボートなどの場合で木の素材の見た目を残したい場合やカラーリングしたルアーのトップコーティングなどの場合に有効です。

当店で扱っている「WR-LPU」と「スパーウレタンヴァーニッシュ」は紫外線吸収剤を含んだクリヤー塗料です。
黄変を防ぎたい場合はぜひ「WR-LPU」や「スパーウレタンヴァーニッシュ」を使ってみてください。
「WR-LPU」はエポキシの黄変や劣化を防止するために開発されたクリヤー塗料です。水性なので臭いも少なく安全です。
「スパーウレタンヴァーニッシュ」は油性ニスに近い感じのもので、色は琥珀色です。真っ白い下地に塗ると若干色が付きますので注意しましょう。
ただし、塗料の中の紫外線吸収剤の効力も永遠ではありません。つやがなくなって傷んできたら塗り 直しましょう。早め早めに塗り直せば、エポキシを長くきれいな状態に保つことができるでしょう。


(注1)ビヒクルとは、顔料を分散させる媒体で展色剤ともよばれる。油、樹脂、繊維素誘導体、ゴムなどの高分子物質を溶剤に溶解させ、各種助剤を添加したもので塗料性能の根幹になる(「塗料、超実用、テクニック読本」より)