エポキシのブログ
濡れやすさ、濡れにくさ
濡れやすさ、濡れにくさは、塗装や接着にとってたいへん重要です。
右は濡れにくいものの代表、フッ素樹脂加工されたフライパンです。
このような濡れにくい表面には、塗装するのも接着するのも非常に困難です。
濡れにくいものに水を落とすと丸く水滴になります。
下はフッ素樹脂加工されたフライパンとポリエチレン製のスクイージー(黄色いもの)です。
フライパンの方はかなり使いこんでお役御免となったものなのでフッ素樹脂コーティングも傷んでいるようで水滴もそれほど丸くなっていません。本来なら球状になるはずです。
左は木材に水滴を落とした直後のものです。
直後は水滴も丸いですが、みるみるうちに濡れ広がっていきます。
右は5分後の状態です。
この木材は濡れやすいということがわかると思います。
接着剤でものとものを強くくっつけるには、それぞれの被接着面が接着剤でよく濡れていることが必要です。
接着剤の使用説明書をみるとたいてい次のような説明があります。
「接着する面は研磨し、油やワックス、シリコンオイルなどを取り除いてください。」
実はこれは濡れやすくするための作業なのです。
これをきちんとするかしないかによって接着力は大きく変わります。
研磨することにより、表面の汚れを取り除きます。また、細かい傷を付けることで濡れ性をよくする効果もあります。
油やワックスなどは、濡れを妨げるものなので取り除きます。
また、接着剤を塗るときもヘラやブラシでしっかりとこすりつけるように塗るとよいでしょう。
できれば両面にしっかり塗るとさらによいでしょう。
濡れやすさ、濡れにくさは定量的に測ることもできます。
参照 → 「濡れ」 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2010年12月25日 07:07 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org
応用として、接着できるかどうか分からないものは、水滴を落としてみるとある程度判断できます。
水滴が球状に丸くなるものは濡れ性が悪く接着性も悪いといえます。
水で濡れやすいものは接着性もよいといえます。