エポキシのブログ
WR-LPUのはなし
私は、WR-LPUがとても気に入っています。
クリヤーのつやありをよく使います。
水性なので使いやすいのが一番です。
臭いもない。引火などの危険性もない。使ったあとの道具の洗浄も水でOK。
溶剤型の塗料と比べると大違いです。
使いやすいだけでなく、性能も素晴らしいです。
WR-LPUを使ってきて気が付いたことなど書いてみます。
その前に、まだ「システムスリー塗装ガイド」を読んだことのない人はまずこちらを先に読んでみてください。→ 「システムスリー塗装ガイド」
●木材に直に塗るとき
WR-LPUは水を含んでいるので、木材に直に塗ると毛羽立ちを起こします。直に塗る場合は、1回目は捨て塗りとし、乾燥してから研磨して毛羽を取り除きます。それから塗り重ねるとよいでしょう。
はじめにエポキシを塗って硬化後に研磨してからWR-LPUを塗ってもよい。
●刷毛は高品質のものを使うこと
刷毛塗りの場合は、高品質の刷毛を使ってください。刷毛の選択を間違えるときれいに仕上がりません。
エポキシを塗る場合は、毛の硬い刷毛やグルーブラシが適していますが、WR-LPUのような上塗り塗装にこのような毛の硬い刷毛は適していません。
上塗り用、ニス用などの毛先の軟らかいものを使いましょう。
フォームブラシ(スポンジ刷毛)でもきれいに仕上がります。
●スプレー塗装
やはりスプレー塗装が最もきれいに仕上がります。
しかし、スプレーを上手に扱うにはかなりの慣れが必要です。スプレー塗装をしたことがない人が、WR-LPUを塗装するために、スプレーガンなどを用意して塗装してもきれいな仕上がりを得るのはなかなか難しいでしょう。
●スプレーガン
水性塗料用のスプレーガンが最適ですが、汎用のものでも調整しだいで大体は使えるでしょう。
私が使っているものも水性塗料用ではありません。
自分の塗装道具を使いこなすことが大事です。自分のスプレーガンでは、どれくらいの希釈割合がよいのか、圧力はどれくらいがよいのか、ノズルの開度は?
いろいろ試してみて最適の設定を見つけてください。それを記録しておけば次からは簡単に設定できます。
アネスト岩田の小型低圧スプレーガン(ノズル径1.0㎜)。車やボートのようなデカいものには向かないが、小物ならたいがいこれで間に合います。私のお気に入りのガンです。
手元圧力計はオプション品です。吹き付け圧力(エアが流れているとき)を手元で確認できるので便利です。
模型用のエアブラシでも試したことがありますが問題なく塗装できました。
ノズル径は0.5㎜。空気流量が少ないのでかなり希釈する必要があります。
●気温と湿度に注意しよう
気温が高くて湿度が低いとき水はよく蒸発します。
こういう時はWR-LPUの塗装には注意が必要です。WR-LPUに限らず、ラッカーやウレタンなど揮発性溶剤を使った塗料についても同じです。
ラッカーやウレタンなどは揮発の遅い溶剤(リターダーシンナー)を加えることである程度調整はできますが、WR-LPUにはリターダーは使えません。
スプレーするときの不具合:塗料の飛沫が塗装面に付く前に乾燥してしまう。その結果、つやが無くなったりゆず肌(オレンジピール)を起こしたりします。
刷毛塗りのときの不具合:塗られた塗料が平らに広がる(レベリングする)前に乾いてしまう。その結果、刷毛目や筋が残ってしまう。
条件の悪いときはできるだけ避けた方がいいです。
夏は早朝に作業するのも一つの手です。塗装室を加湿するという方法もあります。
●完全に硬化するには時間がかかる
「システムスリー塗装ガイド」にも書かれているように、ポリウレタンの性能が100%発揮できるには約2週間ほどかかります。
磨きやバフ掛けを行なう場合は、塗膜が十分に固くなってから行うこと。2-3日程度では塗膜は十分に固くなっていません。気温が低いときはより硬化に時間がかかります。
●塗り重ねよう
WR-LPUの保護効果を最大に得るのには、最低でも3回塗りを行なうこと。
せっかちな人は1回塗って「できたできた」と安心してしまう。塗膜の厚さは非常に薄いので、1回塗りと3回塗りとでは見た目はほとんど変わりないかもしれない。塗膜が薄いのでイメージしにくいが、塗膜の厚さが3倍も違うのだ。耐久性は格段に違います。